後悔しない「墓じまい」の始め方|本当に必要か?費用・手順・トラブル回避まで完全ガイド


「墓じまいは必要?」と悩む人が急増している理由

近年、「墓じまい」という言葉を耳にする機会が増えました。
しかし実際には、多くの人が“気になっているのに、誰にも相談できない”という悩みを抱えています。

  • 「自分の代でお墓を終わらせるのは悪いこと?」
  • 「先祖に申し訳ない気がする…」
  • 「親族が反対しそうで言い出せない」
  • 「費用がどれくらいかかるのかわからない」
  • 「やるべきか、まだ早いか判断できない」

こういった“不安と罪悪感”が混ざり合い、墓じまいの決断は非常に難しいものです。

しかし、この記事では
墓じまいが必要な人、必要でない人を明確に判断できるように
後悔しないための費用・手順・トラブル回避策まで網羅的に
専門家目線で分かりやすく解説します。

読み終えるころには、あなたは次の2つをハッキリ判断できます。

  • 「自分は墓じまいをするべきか?」
  • 「すると決めた場合、最短で正しく進めるにはどうするか?」

墓じまいは必要? まずは結論:状況によって答えは変わる

墓じまいが必要かどうかは、家庭の状況・経済状況・将来設計によって異なります。
ここでは、まず“必要なケース”と“必要ではないケース”を具体的に整理します。


墓じまいが必要なケース

お墓を継ぐ人がいない

  • 子どもがいない
  • 子どもが遠方で帰省が難しい
  • 子どもが宗教観の違いで継ぎたがらない

➡ 最も多い理由が“後継ぎ問題”。


維持費が負担になっている

お墓の年間管理費は 1〜2万円。
10年で 10〜20万円 になります。

“いつまで払い続けるのか”を考えると、墓じまいで解決する人が増えています。


墓参りができておらず、将来さらに難しくなる

特に次のような家庭は要注意です。

  • 墓まで片道1時間以上
  • 高齢で足腰が弱ってきた
  • 単身でお墓に行くのが不安

➡ お参りできない“罪悪感”が解消されるのが墓じまいの大きなメリット。


墓石が老朽化して修繕費が高い

墓石が傾く、文字が消えてきた、外柵が崩れてきた…
修繕費は20〜50万円以上かかることもあり、墓じまいの方が安いケースも。


墓じまいが不要なケース

  • 子どもがきちんと墓を守る意思がある
  • お墓が家の近くにあり負担がほぼない
  • 宗教的にお墓を残したい
  • 菩提寺とのつながりを維持したい

➡ 墓じまいは「義務」ではありません。
無理に行う必要はまったくありません。


墓じまいのメリットとデメリット

メリット

子ども・孫への負担をなくせる

墓じまいを選ぶ人の多くは
「自分の代で完結させたい」
という思いからです。

特に…

  • 子どもが都会に住んでいる
  • 将来実家に戻らない

こういった家庭は墓じまいが合理的。


維持費の負担がゼロになる

年間1〜2万円の管理費が不要に。

20年で20〜40万円節約できます。


墓参りの心理的負担がなくなる

「行けていない…」という罪悪感がなくなり安心。


デメリット

まとまった費用が必要(20〜60万円)

後述する費用相場を参考にしてください。


親族との相談が難航することがある

特に高齢者ほど反対しがち。


離檀料が必要な場合がある

菩提寺との関係によっては3〜30万円必要。


墓じまいに必要な費用はいくら?相場と内訳

墓じまいの総額は 20〜60万円 が一般的です。

内訳

  • 墓石撤去費用:10〜40万円
  • 永代供養への費用:5〜20万円
  • 離檀料:3〜30万円
  • 改葬許可証などの事務手続き:1〜5万円

※墓石が大きいと費用は上がる。
※寺院墓地は離檀料の金額が高くなる傾向。

費用を安くしたい場合は、「複数社の相見積り」が必須

業者によって数万円〜10万円以上の差が出ます。


墓じまいの流れ|最短で正しく進める8ステップ

以下の流れで進めればスムーズです。


親族に相談する(最重要)

まずは家族間の合意形成から。


お寺・霊園に意向を伝える

意外にトラブルになるのが“伝えるタイミング”。
突然伝えると離檀料が高くなるケースがあるため注意。


改葬先(永代供養など)を決める

遺骨の行き先を決めてから行政手続きを進めます。


改葬許可申請を行う(市区町村)

役所へ「改葬許可証」の申請を行う。


墓石の撤去業者を選ぶ

3社以上で比較しないと損をします。


離檀料の支払い

寺院によっては「お気持ち」と言われるが、一般相場は3〜10万円。


墓石の撤去・遺骨の取り出し

当日は僧侶による閉眼供養(魂抜き)を実施。


新しい供養先へ納骨

永代供養・納骨堂・散骨などへ移動。


墓じまい後の遺骨の行き先|4つの選択肢を比較

永代供養(もっとも一般的)

費用が安く、管理不要。
合同供養が多いが丁寧に扱われる。


納骨堂

近年人気。
アクセスが良く、室内で管理が楽。


散骨(自然に還す)

海洋散骨が一般的。
ただし親族の同意が重要。


手元供養

自宅で小さな骨壷に入れて供養。
心理的負担が少ない。


親族・寺院とのトラブルを避ける方法

墓じまいで最も多いトラブルが、

  • 親族の反対
  • 離檀料のトラブル
  • 業者との費用問題

この3つ。


親族への説明は「順番」が大切

感情 → 現実 → 代替案
この順で説明すると通りやすい。


寺院には“事前に相談”すること

突然の申し出はNG。
お寺もあなたの先祖を長年守ってくれた相手です。

丁寧に話せばトラブルは回避できます。


業者選びは「見積書の透明性」で判断

  • 墓石撤去費
  • 人件費
  • 重機費
  • 運搬費

これらが明細になっているか確認を。


墓じまいをいつやるべき?最適なタイミング

おすすめは 60〜75歳の間

理由:

  • 体力がある
  • 親族への説明もしやすい
  • 将来の不安が少ない
  • 手続きの判断力がある

墓じまいをしない選択肢|“維持する方法”もアリ

墓じまいは必ずしも必要ではありません。

  • 墓守代行サービス
  • 年1回の合同清掃を依頼
  • 納骨堂へ引越し(墓じまい不要)

など、お墓を維持する方法もあります。


まとめ|墓じまいが必要かどうか判断する最終基準

最後に、必要かどうかの判断基準をまとめます。


墓じまいをした方が良い人

  • お墓を継ぐ人がいない
  • 維持費が負担
  • 墓参りが難しい
  • 老朽化が進んでいる
  • 将来に不安がある

墓じまいが不要な人

  • 子どもが継ぐ意思がある
  • 自宅から近く管理が楽
  • 宗教的価値を重視する

最後に

墓じまいとは “お墓を無くすこと”ではなく
未来の家族の負担をなくすための選択肢 です。

あなたと家族にとって、後悔のない決断をするためにこの記事を役立てていただければ幸いです。